Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~

「前菜、
フレッシュ フォアグラ のマリネ
でございます」


「はあ」


「こちらは、ウナギの蒸し焼き」


「スープは 
カボチャと甲殻類のヴルーテでございます」


「ナオさん、ヴルーテって何?」


「ヴルーテというのは、
ルーをブイヨンでのばしたものだよ。

最終的にソースに仕上げたり、
ヴルーテからさらにソース、
オーロラなどの派生ソースを作ったりする。


ポタージュ(スープ)に仕上げたら、
ヴルーテのポタージュになる」


「良くご存知ですね。高城様」


「さすが」


「メインは?」とナオ。


「魚が、アオハタのオリーブオイルコンフィ、お肉が、鴨フィレ肉炭火焼にいたしました」


「ありがとう」


「どういう、女性とよく来るんですか?」


「どういうって、母とか妹とか。
接待なんかにも使うよ」


「やっぱ、こういうところに慣れてるんだ」

ナオが調子を合わせて言う。
「こういうの嫌いだった?」


「まさか。女の子はみんな好きですよ」


「一人を除いてね」
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