雨粒ひとつ~メガネをかけた女の子の恋の話
「………千夏……!!??」
「…びっくりした?びっくりするよね、、突然で。」
「……うん……」
「ごめんね…。忘れて、私も忘れるから……」
そう言って、軒先から走り出そうとした私の腕を良太が掴んだ。
「……良太…??」
良太の顔を見ると、今まで見たことのない真剣な表情の良太がいた。
「…千夏、、、なんで、フられたなんて言うんだよ…」
「だって…卒業式の時、江上くんに言ってたじゃない?私のこと、何とも思ってないって。ただの幼なじみだって…」
「・・・・」
「私、、あの時、聞いちゃったんだ…。良太を探してて…」
「……ごめん!千夏…」
「だから…もういいって言ったじゃない…」
「…違うんだよ、、、誤解なんだよ、千夏…」
「誤解って……?」
「俺がバカだったんだ…。あの時、江上に先に言われて、、、ホントは、俺も千夏のこと好きだったのに言えなかった…」
「……えっ!!……」
良太、なに言ってるの??
また、ドキドキが止まらない…
「だって、私のこと何とも思ってないって…」
「…あん時は、あー言うしかなかった…。ホントに千夏のこと好きだったけど、好きなやつより友達っていうか…。江上を優先させた…」