ゾンビバスター~4人の戦士たち~
その声に振り返ると、
「か、和己……?」
槍を手にした和己が立っている。
「なにしてんだ。早く倒せ」
あちこち擦り切れた長いスカートを引きずって近づいてくるゾンビに、慌てる様子もない。
「お前、普通にしゃべって……」
「今は俺のことより、目の前のその雑魚を倒せ」
「ざ、雑魚ったって、あれ女だぞ」
「女ったって、死んでんだぜ?」
もっともだ。
「……わ、わかったよ!」
手に持った長剣を握り締めると、自分に活を入れるため一度大きくそれを振る。
ブン! 剣が風を切る音が耳をかすめる。
「よし!」
気合十分、両手で柄を握り締め、目の前のゾンビに向かって飛び掛る。
力任せに斜めに切り込んだ。
鈍い感覚と共に、胴が二つに切り離される。さすが『マリアさま』の祝福を受けた武器。効果は抜群だった。ゴボゴボという苦しげな音を立てたかと思うと、見ている目の前で土のように崩れ、そして消えていった。
あちこちに飛び散った肉片や、腐敗臭も消え、ゾンビがいたのがまるで嘘のようだった。
「和己……」
「女どもには俺が話したことをいうな」
「な、なんで?」
「………」
戸惑う聖に、近づいてくる2つの足音を聞きつけた和己が口をつぐんだ。
「か、和己……?」
槍を手にした和己が立っている。
「なにしてんだ。早く倒せ」
あちこち擦り切れた長いスカートを引きずって近づいてくるゾンビに、慌てる様子もない。
「お前、普通にしゃべって……」
「今は俺のことより、目の前のその雑魚を倒せ」
「ざ、雑魚ったって、あれ女だぞ」
「女ったって、死んでんだぜ?」
もっともだ。
「……わ、わかったよ!」
手に持った長剣を握り締めると、自分に活を入れるため一度大きくそれを振る。
ブン! 剣が風を切る音が耳をかすめる。
「よし!」
気合十分、両手で柄を握り締め、目の前のゾンビに向かって飛び掛る。
力任せに斜めに切り込んだ。
鈍い感覚と共に、胴が二つに切り離される。さすが『マリアさま』の祝福を受けた武器。効果は抜群だった。ゴボゴボという苦しげな音を立てたかと思うと、見ている目の前で土のように崩れ、そして消えていった。
あちこちに飛び散った肉片や、腐敗臭も消え、ゾンビがいたのがまるで嘘のようだった。
「和己……」
「女どもには俺が話したことをいうな」
「な、なんで?」
「………」
戸惑う聖に、近づいてくる2つの足音を聞きつけた和己が口をつぐんだ。