ゾンビバスター~4人の戦士たち~
絶望の中で
それ以来絶対会わないと、二度と会うものかと決めたのに。
高校はゾンビバスター養成学校入った俺は、全寮制で、やっとあの親父の監視下から外れることが出来た。
ここにいる間は自由なんだと、自分に課された「聖戦士」になるための試練に喜んで打ち込んだ。
全てがうまくいくと、思った矢先――。
新入生の中に、同じ血を分けた弟の姿を見つけた。
うそだろ?
平穏だった俺の心が凍りつく。
俺の前で俺と同じ声で、幸せそうに笑うお前の顔など、見たくもない。
俺がなにをした? なぜ、俺の前に現われる?
元々口数の少ない俺は、ますます無口になっていく。
そして―――。
1学年から初の『マリアさま』が誕生した。
ひとみのことだ。
そのチームに、弟の姿はあった。
後から来たあいつのほうが名誉を手にして、先に寮を出るのか。
どんなに頑張ろうと俺には一生陽はあたらないのか? 日陰で暮らすしかないのか。
どす黒い気持ちが心の中に広がっていく中で、突然呼び出された校長と一緒にいたのは、俺にこんないやな気持ちを教えた親父だった。
「君の弟くんが『救世主』を辞退した。したがって君が代わりに行く気はないかね?」
校長の声に驚いて顔を上げると、
「無事救世主として任務を全うし、帰還してきたお前には私の会社を継いでもらう」
なにを血迷ったのか、親父がそんなことを言い出した。
「光成には失望した。やはり有能な者が私の後を継ぐべきなのだ」
あっちがダメならこっちかよ?
ふざけるな!
俺らは捨て駒なんかじゃない‼
お前の後を継ぐなんて冗談じゃない‼
望まれて、操り人形のように俺が素直に従うとでも思ってるのか?
だったら……
生きて帰ってきて
あんたの会社、のっとってやるよ――。
それ以来絶対会わないと、二度と会うものかと決めたのに。
高校はゾンビバスター養成学校入った俺は、全寮制で、やっとあの親父の監視下から外れることが出来た。
ここにいる間は自由なんだと、自分に課された「聖戦士」になるための試練に喜んで打ち込んだ。
全てがうまくいくと、思った矢先――。
新入生の中に、同じ血を分けた弟の姿を見つけた。
うそだろ?
平穏だった俺の心が凍りつく。
俺の前で俺と同じ声で、幸せそうに笑うお前の顔など、見たくもない。
俺がなにをした? なぜ、俺の前に現われる?
元々口数の少ない俺は、ますます無口になっていく。
そして―――。
1学年から初の『マリアさま』が誕生した。
ひとみのことだ。
そのチームに、弟の姿はあった。
後から来たあいつのほうが名誉を手にして、先に寮を出るのか。
どんなに頑張ろうと俺には一生陽はあたらないのか? 日陰で暮らすしかないのか。
どす黒い気持ちが心の中に広がっていく中で、突然呼び出された校長と一緒にいたのは、俺にこんないやな気持ちを教えた親父だった。
「君の弟くんが『救世主』を辞退した。したがって君が代わりに行く気はないかね?」
校長の声に驚いて顔を上げると、
「無事救世主として任務を全うし、帰還してきたお前には私の会社を継いでもらう」
なにを血迷ったのか、親父がそんなことを言い出した。
「光成には失望した。やはり有能な者が私の後を継ぐべきなのだ」
あっちがダメならこっちかよ?
ふざけるな!
俺らは捨て駒なんかじゃない‼
お前の後を継ぐなんて冗談じゃない‼
望まれて、操り人形のように俺が素直に従うとでも思ってるのか?
だったら……
生きて帰ってきて
あんたの会社、のっとってやるよ――。