ゾンビバスター~4人の戦士たち~
両手を広げて嬉しそうに待っている聖に、明美が冷たい視線を投げかけた。
「………」
「明美! 早く‼ 来いよー‼」
顔を輝かせたまま、両手を広げて待っている。
「は? なんのつもり?」
「俺ともハグ! ハグー‼」
抱きついてくる明美を待ちきれないのか、恍惚とした表情でもはや怪しい奴になっている。
「バカじゃないの? するわけないでしょ! 和己にハグしてもらえば?」
聖、哀れ。いつものように冷たく突き放される。
「だ、ダメだよう! 聖ちゃんと和己くんが抱き合ったらボーイズラブになっちゃうよぅ!」
「はいはい、変な妄想はやめようね」
ひとみがまんざらでもない表情でいうのを、明美が子供をあやす親のような気分で制する。
「和己となんてやだい! 明美がいいやい!」
両手を広げたまま、駄々っ子になる聖。
「いや、俺も……どうせ抱きしめるなら女のほうがいい」
それまで黙って静観していた和己が、ポツリという。
「ボーイズラブは嫌いなのぉ? う~んでも、和己くんに抱きしめられたいって女の子なら、たくさんいるんじゃないかな~? だって、カッコいいもん!」
口元に人差し指を添えたひとみが、うふふっと微笑む。
「だ、だからもう、抱きしめるっていうテーマから外れようよ、皆……」
明美が疲れたように深い、深ーいため息をついた。
それに、皆普通に話してるけど、盛り上がるところが違うよ。和己が携帯なしで話してることに驚こうよ、ひとみ。
「意外と、和己くんと明美ちゃん、二手に別れてるときに抱き合ってたんじゃないかな~? なんてっ」
「‼」
ある意味、的を得たひとみの言葉に、危うく噴出しそうになる。
そこへポーカーフェイスの和己が、口を開いた。
「よくわ…」
平然と、本当のことを言い出しそうになる和己の口を、慌てて明美が手を伸ばして塞いだ。
「わ、わーわー!!」
(バカッ! 余計なことはいうなっ!!)
和己の耳元に小声で注意して、その口を塞いでいた手を離す。
「明美ちゃんどうしたの~?」
「な、なんでもない、なんでもない。それより、和己が普通に話するようになってよかったよね!」
話を切り替えるために、和己を餌にする。
それまで普通に和己と話していたひとみが、はたと和己を見上げる。
「………あぁー‼」
一瞬間を置いたひとみが、和己を指差して驚きの声を上げる。
「本当だー! 和己くん、しゃべってるぅ‼」
気付くのが遅いよ、ひとみ。
「………」
「明美! 早く‼ 来いよー‼」
顔を輝かせたまま、両手を広げて待っている。
「は? なんのつもり?」
「俺ともハグ! ハグー‼」
抱きついてくる明美を待ちきれないのか、恍惚とした表情でもはや怪しい奴になっている。
「バカじゃないの? するわけないでしょ! 和己にハグしてもらえば?」
聖、哀れ。いつものように冷たく突き放される。
「だ、ダメだよう! 聖ちゃんと和己くんが抱き合ったらボーイズラブになっちゃうよぅ!」
「はいはい、変な妄想はやめようね」
ひとみがまんざらでもない表情でいうのを、明美が子供をあやす親のような気分で制する。
「和己となんてやだい! 明美がいいやい!」
両手を広げたまま、駄々っ子になる聖。
「いや、俺も……どうせ抱きしめるなら女のほうがいい」
それまで黙って静観していた和己が、ポツリという。
「ボーイズラブは嫌いなのぉ? う~んでも、和己くんに抱きしめられたいって女の子なら、たくさんいるんじゃないかな~? だって、カッコいいもん!」
口元に人差し指を添えたひとみが、うふふっと微笑む。
「だ、だからもう、抱きしめるっていうテーマから外れようよ、皆……」
明美が疲れたように深い、深ーいため息をついた。
それに、皆普通に話してるけど、盛り上がるところが違うよ。和己が携帯なしで話してることに驚こうよ、ひとみ。
「意外と、和己くんと明美ちゃん、二手に別れてるときに抱き合ってたんじゃないかな~? なんてっ」
「‼」
ある意味、的を得たひとみの言葉に、危うく噴出しそうになる。
そこへポーカーフェイスの和己が、口を開いた。
「よくわ…」
平然と、本当のことを言い出しそうになる和己の口を、慌てて明美が手を伸ばして塞いだ。
「わ、わーわー!!」
(バカッ! 余計なことはいうなっ!!)
和己の耳元に小声で注意して、その口を塞いでいた手を離す。
「明美ちゃんどうしたの~?」
「な、なんでもない、なんでもない。それより、和己が普通に話するようになってよかったよね!」
話を切り替えるために、和己を餌にする。
それまで普通に和己と話していたひとみが、はたと和己を見上げる。
「………あぁー‼」
一瞬間を置いたひとみが、和己を指差して驚きの声を上げる。
「本当だー! 和己くん、しゃべってるぅ‼」
気付くのが遅いよ、ひとみ。