ゾンビバスター~4人の戦士たち~
3人では外の世界へ行くことは許されない。しかし、もう一人集めようと思っても、皆すでに4人のグループを組んでいるため難しいことだった。一人足りないなら誰かが抜けて、こっちへ入る。そう簡単にはいかない。
今まで率先して世界に平和を取り戻す! とか言い張っていた光成が、直前で逃げ出してしまうとは。
他の生徒たちは寮に帰り、夕方の教室に取り残された明美、ひとみ、聖。
なにもする気になれず、ただ無言のまま顔を向き合わせていた。
光成はあの後、退学届けを出して学校から去っている。
「これからどうすればいいんだよ……!」
聖が悔しさをにじませて力任せに机を叩く。
「光成が最後の最後であんな態度取るなんて、まったく最低な男だ!」
怒りの収まらない明美が吐き捨てる。
「もう、しょうがないよ……」
あきらめたようにひとみがつぶやく。
「………」
再び沈黙。そんな中、キィン。スピーカーから音が聞こえ、それをぼんやりと3人が見上げる。
『新井明美、春日ひとみ、石神聖、至急校長室へ来なさい』
真っ先に椅子をひっくり返さん勢いで聖が立ち上がる。
「なんだ!?」
「こんな時間に呼び出すなんて、珍しいよね」
聖とひとみが顔を見合わせる。
「とにかく、行ってみよ!」
明美の声に二人は頷くと、早足で校長室へ向かった。
校長室へ入ると、校長を前に、大きな窓から差し込むオレンジ色の夕日を受けた、白いシャツの男が一人立っていた。その表情は逆光がまぶしくて見えない。
誰……?
「3人目の『戦士』が決まったよ」
「えっ!?」
校長の言葉に驚いている3人に笑いかけながら続ける。
「君たちとは一つ違いの2年生だが、3人目の『戦士』はここにいる春日部和己君だ」
「に、2年!?」
思わず3人で、どんな人物なのか、突っ立っている男子の前に集まる。
少し長めのサラサラの前髪、その下にはダークブラウンの瞳。鼻筋が通った、男前。
好みかも……明美が心の中でつぶやいた。
「違う学年同士が組むことは今までもなかったことだが、和己くんも了解してくれたことだ。至急『聖戦士』の儀式をして、明日にでも旅立ってもらいたい」
今まで率先して世界に平和を取り戻す! とか言い張っていた光成が、直前で逃げ出してしまうとは。
他の生徒たちは寮に帰り、夕方の教室に取り残された明美、ひとみ、聖。
なにもする気になれず、ただ無言のまま顔を向き合わせていた。
光成はあの後、退学届けを出して学校から去っている。
「これからどうすればいいんだよ……!」
聖が悔しさをにじませて力任せに机を叩く。
「光成が最後の最後であんな態度取るなんて、まったく最低な男だ!」
怒りの収まらない明美が吐き捨てる。
「もう、しょうがないよ……」
あきらめたようにひとみがつぶやく。
「………」
再び沈黙。そんな中、キィン。スピーカーから音が聞こえ、それをぼんやりと3人が見上げる。
『新井明美、春日ひとみ、石神聖、至急校長室へ来なさい』
真っ先に椅子をひっくり返さん勢いで聖が立ち上がる。
「なんだ!?」
「こんな時間に呼び出すなんて、珍しいよね」
聖とひとみが顔を見合わせる。
「とにかく、行ってみよ!」
明美の声に二人は頷くと、早足で校長室へ向かった。
校長室へ入ると、校長を前に、大きな窓から差し込むオレンジ色の夕日を受けた、白いシャツの男が一人立っていた。その表情は逆光がまぶしくて見えない。
誰……?
「3人目の『戦士』が決まったよ」
「えっ!?」
校長の言葉に驚いている3人に笑いかけながら続ける。
「君たちとは一つ違いの2年生だが、3人目の『戦士』はここにいる春日部和己君だ」
「に、2年!?」
思わず3人で、どんな人物なのか、突っ立っている男子の前に集まる。
少し長めのサラサラの前髪、その下にはダークブラウンの瞳。鼻筋が通った、男前。
好みかも……明美が心の中でつぶやいた。
「違う学年同士が組むことは今までもなかったことだが、和己くんも了解してくれたことだ。至急『聖戦士』の儀式をして、明日にでも旅立ってもらいたい」