ゾンビバスター~4人の戦士たち~
「本当に! その力、私が欲しいくらいで」
「……行くよ」
斎を見ることなく、身をひるがえして校舎へ向かう。
「……?」
違和感を感じて足を止めた。地面がわずかに動いた気がしたのだ。
「どうかしましたか?」
後ろから斎が声をかけてくるが、それを無視して警戒しながら地面をじっと睨みつけた。
「!」
足元の地面が揺れる。
ゾンビだ。
「下がって!」
斎に避難を呼びかけ、その場を跳びのこうとした明美の足が動かない。自分の足元を見ると何者かによって掴まれていた。
「くっ……!」
一瞬にして視界が反転した。足を引っ張られそのまま引き吊り上げられた。宙吊りにされている間にも、自分の周りから次々とゾンビが地上に姿を現している。
「明美さん!」
斎が悲痛な声を上げた。
「私は大丈……うあっ」
体はもろいくせに、怪力を秘めるゾンビの馬鹿力が足首にかかる。骨が悲鳴を上げ、痛さに顔が歪む。
痛さにばかり気を取られないように、懸命に意識を集中させた。逆さのまま剣を握ると、力任せにそれを振りかざした。肉を切り裂く確かな手応え。手首を落とされたゾンビが奇妙な声を上げる中、明美は地上に投げ出される。
しまった!
すぐに起き上がろうとするも、周りは既にゾンビに囲まれていて、逃げる術はない。
さっきの三体は囮だったんだ。まんまとはめられた……!
「……行くよ」
斎を見ることなく、身をひるがえして校舎へ向かう。
「……?」
違和感を感じて足を止めた。地面がわずかに動いた気がしたのだ。
「どうかしましたか?」
後ろから斎が声をかけてくるが、それを無視して警戒しながら地面をじっと睨みつけた。
「!」
足元の地面が揺れる。
ゾンビだ。
「下がって!」
斎に避難を呼びかけ、その場を跳びのこうとした明美の足が動かない。自分の足元を見ると何者かによって掴まれていた。
「くっ……!」
一瞬にして視界が反転した。足を引っ張られそのまま引き吊り上げられた。宙吊りにされている間にも、自分の周りから次々とゾンビが地上に姿を現している。
「明美さん!」
斎が悲痛な声を上げた。
「私は大丈……うあっ」
体はもろいくせに、怪力を秘めるゾンビの馬鹿力が足首にかかる。骨が悲鳴を上げ、痛さに顔が歪む。
痛さにばかり気を取られないように、懸命に意識を集中させた。逆さのまま剣を握ると、力任せにそれを振りかざした。肉を切り裂く確かな手応え。手首を落とされたゾンビが奇妙な声を上げる中、明美は地上に投げ出される。
しまった!
すぐに起き上がろうとするも、周りは既にゾンビに囲まれていて、逃げる術はない。
さっきの三体は囮だったんだ。まんまとはめられた……!