ゾンビバスター~4人の戦士たち~
その答を醜く歪んだ唇が吐き出す。
「そこにいる和己も油断ならなかったが、私の存在にいち早く気付いたのは、この女だった。おかげでことは進めやすくなった。我をほうっておけば仲間を殺すと脅し、あとは目の前で弱るのを待つだけだったからな」
「あんたって奴は最低だよ!」
だから、斎神父をそばに置きたがったんだ。
苦しくてもそのわけもいえず、弱りながらひたすら一人で耐えていたんだ。それを勝手に勘違いしてひとみに相手にされないことに、寂しいと感じていたなんて……なんてばかなんだろう!
ただ一人で強敵と戦いながらも、私にはそんなそぶり少しも見せなかった。ひとみと私の仲なんだから、せめて私にだけでも話してくれればよかったんだ。でも、それさえも許されなかった。
ひとみの気持ちに気付かなかった、自分に腹が立つ。
「さっき下で戦ってるとき、ひとみの声が聞こえた……あの時、あんたはひとみの体を奪ったんだね!?」
「ほぅ? よくそのことに気付いたな。まんざらバカではなさそうだ。確かに、仲間と離す必要があったからな、お前を配下の者に襲わせ、男どもが助けに行ったところでこの体をいただいたよ。いとも簡単にな」
「許せない……!」
強く握る拳が手のひらに食い込む。けれど、痛さなど感じなかった。
「俺達をあざむくために、あんたは仲間を倒すことに抵抗はなかったのか?」
「仲間? まさか捨て駒のことをいっているのか? 笑止!」
和己の問い掛けも一笑にふした。
「なんて汚い奴!」
「最低だな」
「なんとでもいうがいい。だが……お前らの相手をするのも、そろそろ飽きてきた」
ゆっくり一歩踏み出し、明美たちに向かって手のひらをかざした。
「……終わりにしようか?」
「!」
避ける間もなく、眩しいほどの光が襲い掛かった。まるで爆風に巻き込まれたように体が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。
「そこにいる和己も油断ならなかったが、私の存在にいち早く気付いたのは、この女だった。おかげでことは進めやすくなった。我をほうっておけば仲間を殺すと脅し、あとは目の前で弱るのを待つだけだったからな」
「あんたって奴は最低だよ!」
だから、斎神父をそばに置きたがったんだ。
苦しくてもそのわけもいえず、弱りながらひたすら一人で耐えていたんだ。それを勝手に勘違いしてひとみに相手にされないことに、寂しいと感じていたなんて……なんてばかなんだろう!
ただ一人で強敵と戦いながらも、私にはそんなそぶり少しも見せなかった。ひとみと私の仲なんだから、せめて私にだけでも話してくれればよかったんだ。でも、それさえも許されなかった。
ひとみの気持ちに気付かなかった、自分に腹が立つ。
「さっき下で戦ってるとき、ひとみの声が聞こえた……あの時、あんたはひとみの体を奪ったんだね!?」
「ほぅ? よくそのことに気付いたな。まんざらバカではなさそうだ。確かに、仲間と離す必要があったからな、お前を配下の者に襲わせ、男どもが助けに行ったところでこの体をいただいたよ。いとも簡単にな」
「許せない……!」
強く握る拳が手のひらに食い込む。けれど、痛さなど感じなかった。
「俺達をあざむくために、あんたは仲間を倒すことに抵抗はなかったのか?」
「仲間? まさか捨て駒のことをいっているのか? 笑止!」
和己の問い掛けも一笑にふした。
「なんて汚い奴!」
「最低だな」
「なんとでもいうがいい。だが……お前らの相手をするのも、そろそろ飽きてきた」
ゆっくり一歩踏み出し、明美たちに向かって手のひらをかざした。
「……終わりにしようか?」
「!」
避ける間もなく、眩しいほどの光が襲い掛かった。まるで爆風に巻き込まれたように体が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。