イジワル上司と秘密恋愛
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けれど、休みが明けた月曜日。
まるであの甘い時間は嘘だったかのように志乃の態度は一変する。
どうやら体調を崩したらしい志乃は、不安定になった気持ちを仕事中にも関わらず俺にぶつけてきた。
具合が悪いことを気遣った俺に『課長には関係ありません、放っておいて下さい!』とつっぱねる姿は、恋人としては許容できるが上司として許すわけにはいかない。
「春澤、お前は今日はもう帰れ。上司にそんな口の聞き方をする状態が“大丈夫”だと思うな。そんな態度でフロアに居座られたら全員が迷惑だ。早退しろ。これは課長としての命令だ」
我ながら冷たいとは思ったけれど、公私のけじめをつけなければ後で困るのは自分たちだ。
俺の言葉を聞きみるみる目に涙を浮かべた志乃の顔を見て、胸が痛く締めつけられる。
俺から逃げるようにフロアを出て行く弱々しい背中を見ながら、しばらく上司と恋人との感情の間で頭を痛めた。