イジワル上司と秘密恋愛

切ってしまえば良かった、こんな電話。

切って、着信拒否して、ラインもブロックして——


「……大嫌い」

『今から行くよ』


綾部さんはイジワルだ。

私の言葉も気持ちもなにひとつ汲み取ってくれない。

こんなに切ないのに。こんなに好きなのに。私から離れてくれなくて、私が喜ぶことばかりして、何度もキスをして何度も抱いて。

明日の朝、夢から覚めた私を泣かせる。


 
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