レンズ越しの彼
撮りおえて
満足した私は、


カメラをおろして、
嵐の方を見た。


夕日を浴びて
窓辺に立つ嵐があまりにも
美しくて、


思わず「きれい…」と
つぶやく。


その言葉に
嵐はクスッと笑うと


ゆっくりと
私の方へ近づいてくる。


嵐に目を奪われて
動けなかった私は
次の嵐の行動に
目を丸くした。
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