レンズ越しの彼
「あ、あとは
大事な仕事仲間とか、
ですかね。はは。」



何故か彼女には
歯が立たなくて、
突っこまれると
動揺してしまう。



「まあ確かに、
沢木さんは専属カメラマン
みたいなものですもんね。
嵐君の」



明らかに何かありそうな
態度を取ったのに、
相田さんはそれ以上
追及してこない。


いつも
ちゃんと逃げ道を
残してくれる。


からかうのは
楽しみの一つというか、
性分らしい。



「さ、嵐君が待ってることですし、
ちゃっちゃと打ち合わせ
終わらせちゃいましょう」
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