制服汚しちゃいました
誤解
さすがに別れてすぐは、美咲にも伊川にも悪いと思った。
けど、この想いを早く伝えたかった。
「ねぇ、知ってる?
伊川さんっているじゃん?」
「あぁ、あのバスケ上手な子でしょ?」
「そうそう。
あの子、めっちゃイケメンと歩いてたの!そこのショッピングモールで。」
「まぁ、伊川さん美人だしねぇ。
それにしてもいいなぁ。彼氏かな?」
「そうだと思うよ?
だって、服買ってもらってたもん!」
廊下で女子2人がそんな話をしてるのが、聞こえてきた。
彼氏…?服…?なんだそれ。
伊川が…?
うそ…だろ?
これから好きって伝えるつもりでいた俺の心は、みるみるうちにズタズタにされていく。
……言うの、やめるか。
…やめた方がいいよな。
こんな俺に好かれても、嬉しいわけないもんな…。