制服汚しちゃいました
【藍梨side】
6時限目が終わる頃、仲﨑くんの鞄がないことに気がついた。
え?なんで?
話があるって言ってたのに…。
でももしかしたら、また来るかもしれないもんね。
あたしはそう思い、授業が終わっても、しばらく教室に残っていた。
「早く帰れー。
もう教室の鍵、全部しめる時間だぞ?」
時刻は6時。
見回りの先生がやって来て、あたしは帰ることにした。
結局来なかったな…。
約束をそう簡単に放棄するような人じゃないよね。
何かあったのかな…?
体調悪くなったとか?
大丈夫かな…?
あたしは、仲﨑くんが来てくれなかった理由を考えながら、家へと帰った。
「ただいまー。」
「「おかえりー!」」
えっ?…2人?
でも、この声って…。