制服汚しちゃいました
【藍梨side】
りゅうが仲﨑くんを連れて、体育館に戻ってきた。
え。なんで…?しないって言ってたのに。
もしかして、りゅうが無理やり…?
…仲﨑くんに声かけない方がよかったかな。
あたしが声かけなかったら、りゅうが仲﨑くんを誘うこともなかったよね…。
「藍梨、俺と仲﨑の一対一な。
6点先取。…邪魔すんなよ。」
「うん。」
ダンッダンッ キュッ
ボールが床に打ち付けられる音と、バッシュが床と擦れる音。
りゅうと仲﨑くんの、乱れた呼吸。
それだけが、静かな体育館で聞こえる。
りゅうが4点
仲﨑くんが3点。
入れた回数で考えると、りゅうの方が多い。
仲﨑くん…、頑張って…!
あと1回、スリーを入れるのが一番早い。
そして今、仲﨑くんがスリーを打つ体制に入る。
手からリングへと、ボールが吸い込まれるようにとぶ。