制服汚しちゃいました
助けてくれる人
「じゃーね、藍梨。」
「うん。また明日。」
放課後。
いつもみたいに、途中まで遥香と帰っていた。
そして遥香と別れたあとは、一人帰路に着く。
すると突然、腕を掴まれた。
「きゃっ…。」
「声も可愛いね、君。」
「…離してくださいっ。」
腕を掴んできたのは、同い年くらいの見知らぬ男。
その男の周りには、5人の男がいた。
「離せって言われて、大人しく離すわけ無いじゃん。
こんな可愛い子、遊ばないと損するし。
ってことで、行こうか?」
「なんなんですか?
離してください。」
半ば強引に、連れていかれそうになる。
そんなときだった。
「……おい、クズども、何してんだよ。」
聞き覚えのある声が聞こえた。
「なっ、仲﨑さん!」
「…その手、離せ。
離さないなら、どうなっても知らない。」
仲﨑くんの声で、男はパッと手を離した。