制服汚しちゃいました
__「…おじゃましまーす。」
彼氏って存在がいたことないから、彼氏の家って初めて。
だからあたしは、玄関からなかなか上がれないでいた。
「なにしてんの?
早く入れよ。寒いんだけど。」
「あっ、ごめん。」
ドアを開けて、あたしの後ろに立っていた悠翔がそう言ったから、靴を脱いで、緊張しながらも家に上がる。
モノトーンを基調とした部屋は、男の人の部屋とは思えないほど片付いていて、物も必要最低限だけって感じ。
なんか悠翔らしい部屋だなぁ…。
「藍梨ってコーヒー飲める?」
「砂糖入れてくれたら…。」
「角砂糖なんだけど何個いる?」
「2つ…お願いします。」
「お子ちゃまだな。」
「別にいいでしょっ。」