制服汚しちゃいました
「…なに泣きそうな顔してんだよ。」
「だって…、嫌われたのかな、とか考えちゃって…。」
「なんでそんなこと考えるんだよ。」
「離れろって言うから…。」
「…はぁー。
藍梨ってほんと、鈍感なんだな。」
「…え?どういう意味?」
「好きな女が近くにいたら、手出しそうになんの。
だから離れろって言ったわけ。わかる?」
「…好きな女…。」
その言葉を聞いただけで、涙なんかひっこんで、ニヤけそうになる。
でも…。
「今までの彼女にも、その…手…出したいとか思ったり…?」
「したなぁ。そりゃするよ、男だし。」
「…ですよね。」
「でも…、こんなに我慢できないの…、初めてなんだけど。
だからとりあえず、離れろよ。」
「…やだ。」
「はぁ?俺の話、ちゃんと聞いてたのか?お前。」
「聞いてたよ。
別に手くらい……出されてもいいもん。」
「…なぁ、馬鹿なの?」
「え?」