制服汚しちゃいました
「いいじゃん別に。」
「おう。いいよ。
でも、俺じゃなくて、彼氏に電話すればいいんじゃない?」
「…だって。なんか恥ずかしいんだもん。」
「あー、はいはい。
てか、今仕事中って思ったら、普通電話かけないよな。さすが鈍感。」
「あっ、ごめん。何も考えずに電話しちゃって。切った方がいいよね。」
「あ、全然大丈夫。
藍梨、寂しいんだろ?」
「大丈夫なら言わないでよ。もう!
そりゃ寂しいよ、誰もいないもん。」
「俺帰ろうか?」
「えっ?いやでも、今仕事中って…。」
「そうだけど家でも出来るし、今すぐにでも帰れるよ。」
「そんな。無理しなくていいよ。」
あたしの声が届いていなかったのか、電話の向こうで
「ごめん、先帰るわ。あとよろしくー。」
「はい。お疲れ様でしたー!」
なんていう声が聞こえた。