制服汚しちゃいました
「あ、悠翔…。おはよう。
えっとー、りゅうは?」
「おはよ。
荷物なら俺が持つ。」
「え、そんなの悪いよ。
大丈夫。持てるから。」
「…はぁ…、お前バカ?
持てないから泉月呼んだんだろ?」
「そう…です。」
「…そんなに泉月がいいのかよ。」
「え。違う、違う!
そういうんじゃないの。」
「ならいいな。
ほら、貸せよ。」
悠翔は、あたしの脇にあるボストンバッグを軽々と持ち上げると、部屋から出ていってしまった。
唖然と見送っていたあたしに、声がかかる。
「藍梨も早く来いよ。」
「あ、うん。
ありがとう、悠翔。」
「あぁ。」
悠翔、ちょっと嫉妬してくれたのかな?
ふふっ、なんか嬉しい。
「なにニヤニヤしてんだよ。気持ち悪い。」
「それ、可愛い彼女に言うことかな?」
「自分で可愛いとか。ありえない。」
「なにそれ。ひどいっ!
りゅーー!」
「なになに。うるさい。」