制服汚しちゃいました
「じゃあ、ここで。」
「うん。ありがと。
また明日ね。」
「ああ。」
あたしは仲﨑くんと別れて、家に入った。
「ただいま。」
「姉ちゃん、おかえり。」
「あ、蓮(レン)。」
蓮。弟の名前だ。
「何?」
「今日はどこか食べに行かない?」
「いいよ。
じゃあ、着替えてくる。」
「うん。
よし、あたしも着替えよーっと。」
あたしの家は、数年前に親が亡くなっていて、蓮と2人きりで暮らしている。
家はローンが終わっているし、生活費はあたしも蓮もバイトで稼いでいる。
欲しいものをなんでも買えるわけじゃないけど、別に不自由はない。
「姉ちゃん、準備まだ~?」
「今終わったー!」
パタパタとスリッパの音を鳴らせながら、階段をおりる。
「んじゃ、行くか。」
「うん。」