制服汚しちゃいました





「お待たせっ!」



それから急いで支度して、下に降りた頃には15分だった。
中学校までは10分かかる。



「朝飯は?」



「食べる時間ないから、今日は我慢。
さっ、行こう?」



「いいの?」



「平気!ほら、早く。」



「…ああ。」



「もっと早く漕いでよ~!」



「姉ちゃんが重いから無理。」



蓮が、毎日学校へ自転車で通っているから、あたしも合わせて自転車で行こうとした。
だけど、あたしの自転車のタイヤがパンクしていたため、二人乗りで学校へ向かってる途中です。



「女の子に重いって言っちゃだめでしょ!」



あたしはそういって、蓮の背中をパシッと叩く。



「…わぁっ。」



その瞬間、バランスを崩して倒れそうになる。
でも蓮が持ちこたえて、なんとか、倒れないですんだ。



「…姉ちゃんのバカ。」



「…ごめん。」



あたしがしゅんとした顔をしていると、蓮がふっと笑った。



「別にそんなに気にしてないから。
ほら、早く後ろ乗って。」



「…うん。」



蓮はあたしが乗ると、再び自転車を漕ぎ始めた。




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