制服汚しちゃいました
あたしはそのとき気がついた。
あたしは、仲﨑くんのことが好き。
「…あっそ。」
別に興味がなさそうな、短い返事。
余計息が苦しくなる。
「……ご、ごめん!急いでるから!またね。」
そして、あたしはその場から走り去った。
「はぁ…はぁ…。」
走って走って、ひたすら走って、誰もこないような路地裏に座り込む。
「…ひっく。」
しゃくりあげながら、一人泣いた。
泣きまくって、涙が枯れた頃だった。
「あれぇ?
おじょーちゃん、どーしたのぉ?」
知らないおじさんに声をかけられた。
どうやら酔っ払っているようだ。
朝っぱらからお酒なんて…。
と思っていると、ガシッと腕をつかまれる。
「おじちゃんと遊ばな〜い?」
「…離してください。」
なんとか振り払おうとするけど、酔っ払っていても、男の力には勝てない。
「だぁいじょうぶらよぉ。
悪いようにはしないってぇ。」
「いや……離してよ。」