制服汚しちゃいました
「……洗って持ってきますよ?」
「いいから、返せっていってんだろ。
俺の不注意で汚したんだ。
お前が洗う必要などない。」
…え?
……この人、意外と優しい人なんじゃ…?
「そんなことないですよ。
あたしが悪いんです!
だから、洗って返します!
それに、濡らしちゃったんで。」
あたしがしつこくいうと、
仲﨑くんは、諦めたようにため息をついた。
「……わかった。
そこまでいうなら、頼んだ。
んじゃ。」
そして、去っていった。
そのときにはもう、あたしの心には、仲﨑くんに対する恐怖などなかった。