黙って抱きしめられてろよ。
「やっぱり忘れられないの?あの…雨男。」
「雨男って〜 雨から助けてくれたんだよ。」
「どっちでもいいけどさ。顔もちゃんと覚えてないんでしょ?」
紗凪の問いにう〜んと唸る私。
少しだけ考えてから言葉を紡いだ。
「その時泣いてたから… きっと潔く振られたりしたら諦められると思うんだけどなぁ。」
ポツリ、とそう呟くと3年前の雨の日の出来事が昨日のように蘇ってきた…
メニュー