黙って抱きしめられてろよ。
さっきも、近くにあったカフェに入る時にエスコートしてくれたし。
ほんと、王子様みたいな人だ。
「じゃあ本題入る?さっきの話ってやつ、聞くよ。」
聞き方もとっても優しいし。
私はふぅ、と一息吸ってから、少しずつ3年前の事を話し始めた_____。
「3年前、かぁ。ごめんね記憶力悪くて…。」
「黒須くんは悪くないよ!きっと今までいっぱい人助けとかしてきたんだろうし…!」
話し終えてわかったこと。
それは、残念ながら黒須くんが私のことを覚えていなかったということ…