黙って抱きしめられてろよ。



「あ、傘… 。今日のお礼も含めてお菓子でも作って渡したいな…。」





どんどん遠ざかる黒須くんの後ろ姿を見て、ポツリとそう呟く。



大胆すぎるかもしれない…。



だけど、これくらいアピールしないと、きっと目に止まらないよね?





3年前の傘を口実に…なんて、最低だとはおもうけれど。









あの雨の日に助けてくれた人に会えた。



それは、きっと私に何か起こる事を意味していると思うから。


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