黙って抱きしめられてろよ。
早く起き上がらないと!
これ以上面倒くさい女だと思われたくないし…。
「ごめんね黒須くんっ。ありが…ってあれ?」
つかもうとした手。だけどその手は寸前でヒョイっと上にあげられた。
気のせいだよね?もしかして遅すぎて呆れられたとか…?
だけど、その考えは次の一言で全部吹っ飛ぶことになる…。
「とろすぎだろ。初めてこんなに綺麗にこけたやつ見たっつーの。」
耳を疑い、恐る恐る視線を上げると…。
そこにはニヤリと笑った悪魔がいた。