黙って抱きしめられてろよ。
「文句なら、受け付けねーから。飛希が同じ立場ならこうすると思っただけだし。」
さっきみたいに憎たらしくて、上から目線の言葉。
だけど心なしか悲しそうな顔に見えるのは…
私の気のせいだよね…?
「雨降るってどういうこと?って!ちょっと!」
勢いで受け取ってしまった傘を見ていた隙に、その男はスタスタ歩いていってしまった。
すると未愛さんも続けて、
「じゃあ私もいくね!傘は受け取ってやって?また今度!」