「嘘」と「愛」
「はい。今日はこれで終わり~。じゃぁ帰っていいぞ~」
入学式も終わり、みんなが帰っていく。
「麻葵、ごめん。今日は先に帰ってもらっていいかな?」
「いーよ!ちゃんと話し合ってきな」
「ありがとぅ!ほんと大好き!♪」
「はいはい、じゃぁまた明日ね」
「うん!ばいばーい!」
麻葵が帰り、3人で下校中...
すごく気まずい。なにから話していいかわからない。
そんな空気を壊してくれたのがしゅんくんだった。
「ひさしぶりだな。元気だったか?」
「あぁ...。」
はい。会話終了。
なにこれー!もっと感動の再会かと思ったのにー!
なんて思っていると、今度はあーくんから話始めた。
「二人とも、ごめん。7年前、急に親父の転勤が決まって、それで、なかなかお前らに言い出せなくて黙って行ってしまった。ほんとごめん!!」
「......なんだよ~。転勤かよ!言えよなーそんくらい、一生会えなくなるわけじゃねーのによ~」
「そーだよ!言ってくれたらよかったのに!」
「ごめんな、でも、もう転勤もないみたいだしまたあの家に住むよ」
「まじ?!また3人一緒だな~!よろしくな!」
「やった~!また3人で通えるね!あっ!そうだ、さっき私と話していた麻葵って子明日紹介するね!」
「おぅ、じゃ、俺寄るとこあるから先帰ってて」
「ん、わかった!ばいばーい!」
「じゃーな~」
こうしてあーくんとはわかれ、今は二人で下校中。もうちょっと話したかったな~。なんてね、また明日も会えるしね。
でも、一個だけ気になることが......。
横を見るとしゅんくんも私と同じで何か考えてるよーに見えた。