ふわりゆるりとまったりと
粘着質
寝苦しくって、瞼を上げる。
視線を上げると、ほら、今日も君の姿。
目の前が少し霞んで、君の姿も少し霞んだ。
喉の奥からヒューヒューとした細い息がもれる。
君の空色の瞳に、首を押さえられた僕が写る。
突然、君は僕の唇に噛みつく。
弄ぶように。
…………いたぶるように。
間近にあるその瞳には確かに狂気の炎が揺らめく。
『ねぇ、君は私から逃げない?』
『当たり前じゃないか。僕が君から逃げるなんてあり得ない!!……死んだってそばにいるさ。』
そう笑った僕の瞳にもきっと、狂気の炎が揺らめいているのだろう。