もう一度君を この腕に
γ 困惑のビア・ガーデン
「やっぱ顔?有也くんって可愛いもんね。」
コンシェルジュの森里子は隣に座った園倉美咲に大声で聞いた。
幸いエントランスには二人以外誰もいなかった。
美咲は里子の少し軽蔑がかった問いに
形の良い鼻をツンと上にしてこう言い返した。
「酒井くんてモテそうだよね。」
里子はそら来たかとばかりに言い放った。
「イケメンだから他部門の子も結構狙ってるらしいよ。」
「やっぱそうか。」
「何言ってんの?有也くんがいるじゃん。」
里子は美咲が営業部の野原有也と付き合っていることを知っていた。
それは社内の殆どに知れ渡っていることだった。
彼氏がいるのに平気で他の男の話をする美咲がどれほどモテるかを
知っている里子はそれ以上話しかけるのをやめた。
美咲は120%男受けするアイドル顔で
小柄で可愛いすぎる容姿に
小悪魔的なしゃべり方と笑い声をちゃんと自覚していながら
次々と他部門の男子を食い物にして
肉食の本性丸出しでも周囲に群がる男達は老いも若きも美咲にメロメロだった。
当の彼氏有也はそんなことにも気づかない
いや、気づけないほど美咲の尻に敷かれていた。
コンシェルジュの森里子は隣に座った園倉美咲に大声で聞いた。
幸いエントランスには二人以外誰もいなかった。
美咲は里子の少し軽蔑がかった問いに
形の良い鼻をツンと上にしてこう言い返した。
「酒井くんてモテそうだよね。」
里子はそら来たかとばかりに言い放った。
「イケメンだから他部門の子も結構狙ってるらしいよ。」
「やっぱそうか。」
「何言ってんの?有也くんがいるじゃん。」
里子は美咲が営業部の野原有也と付き合っていることを知っていた。
それは社内の殆どに知れ渡っていることだった。
彼氏がいるのに平気で他の男の話をする美咲がどれほどモテるかを
知っている里子はそれ以上話しかけるのをやめた。
美咲は120%男受けするアイドル顔で
小柄で可愛いすぎる容姿に
小悪魔的なしゃべり方と笑い声をちゃんと自覚していながら
次々と他部門の男子を食い物にして
肉食の本性丸出しでも周囲に群がる男達は老いも若きも美咲にメロメロだった。
当の彼氏有也はそんなことにも気づかない
いや、気づけないほど美咲の尻に敷かれていた。