あなたと過ごした3年間
数週間後……


私は、ようやく、退院した。


もちろん、翔も。


退院するとき、旬真は、来なかった。




その代わりに、百合と安堂君がきた。


 

「……ごめんね。乗せてもらって。」



「いいって!あ!その子が翔君?
……なんか、桑原に似てるね。」

「……確かに、陸翔に似てるね。」



そう、翔は、陸翔の生まれ変わりじゃないかと思ってしまうくらいの顔ぶり。




























ーキィーバタンッ



「ただいまー…って、いないか……。」



でも、旬真は、どこに?

ああ、不倫かな?

帰ってきて、香水の匂いがしたら、

不倫したって、確実になる。

翔を、ベビーベッドに寝かせた。 

洗濯しないと………。

……なんか、静かだなぁ。

旬真ひとりいないだけで、こんなに

静かなんだ。


























































< 327 / 395 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop