あなたと過ごした3年間
翔ストーリー

ホントのお父さんの手紙

僕が10歳になった時、お父さんとお母さんが言った。


今のお父さんと翔は、血がつながってないの。

と。


それは、僕とお父さんがホントの親子ではないこと。


僕は、ショックでなにも言えなかった。


そんな突然にお父さんと血がつながってないと言われたら、大抵、何もいえないだろう。





ーなら、僕のホントのお父さんは?




「……なら、僕のホントのお父さんは、
どこにいるの?」

お父さんとお母さんは、顔を見合わせた。


「……翔のホントのお父さんはね、
亡くなってるの。
……白血病っていうね、病気に掛かって
死んじゃった。」

お母さんは、悲しそうにいう。



「翔がね、10歳になったら、渡してって。」


そう言って、机に手紙をおいた。




『桑原翔様』

「これ、なんて読むの?」

「これは、くわばらって読むの。」

「くわ……ばら?」

「そう。」

僕は、手紙を開けた。











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