あたしをア・イ・シ・テ





「あれ、おはよう芽衣…、ってなんでそんな不機嫌…?」


月曜日、ギリギリで教室に入ってきたあたしに有莉沙は怯えた表情を向けた。

それはあたしが見るからに不機嫌な顔してるからだけどね。


「まぁ、全部解決したら話すからさ…」

「う、うん?」


あたしの前の前の席に座る唯翔は突っ伏して、寝ているのか起きているのかはわからないけど、

とりあえずあたしが来たことには気づいてないみたい。


なぜあたしが不機嫌かって、今朝、まぁさっき登校してきたら下駄箱に手紙が入っていて。

その時点で、嫌な予感はしてたんだけど、その場で読んでみたら差出人は"奈々加"で案の定、予感は当たった。


『謝りたいことがあるので放課後に一階の第2準備室に来てください』


と、書いてあった。

第2準備室っていったら、あたしが唯翔と奈々加が密会しているのに気づいた場所だ。

まさか、わざと自分たちが会っていた場所に呼び出してるの?


朝からイライラは止まらない。


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