あたしをア・イ・シ・テ
「あぁ〜、でももうアンタは死ぬし、教室でぼっち体験もさせられないしぃ」
孤立するようなことをしたのは自分が悪いんでしょ。
あたしは、こんなところで死にたくなんてない!
この女、聞いてれば好き勝手言って…!
色々言いたいけど、ここで言うのは得策じゃないと思ってギリギリと歯を食い縛る。
「そうだなぁ、親友を取られたお返しもしたし…」
「…え?」
親友を取られたお返し?
あたし…今の状況以外で奈々加に何かされたっけ?
「あれぇもしかして、気づいてなかったの?アンタの友達のアリサってやつを怪我させたのはアタシよ」
「はぁ!?」
有莉沙を怪我させたのが奈々加!?
「階段でトンって押したら落ちちゃったの。面白かった、あのときのあの子の顔!死ななくてざんねぇん」
きゃはははっ、とまた高笑いを始める奈々加の声はもうあたしをイラつかせる原因にしかならない。
よくも、有莉沙を…。
あのとき、呼び出しの手紙を書いたのも奈々加だったんだ…!
「あと、アンタのことを1日付け回したりもしたわね。アンタったら倒れちゃうなんて!帰ってから大笑いしたわ」
あたしは、学校で倒れて暗くなってから唯翔と帰ったときのことを思い出した。
帰りに、磨りガラス越しにあたしを見ていたあの影は、奈々加だったんだ。
まどかと一緒にお昼を食べてるのを邪魔できたのも、ずっと後をつけてきたからできたんだ。