あたしをア・イ・シ・テ



「屋上に呼び出された日も、アンタはあの男たちに何をさせたかったの?アタシがちょっと殴りかかって脅しただけでさっさと帰っていったわよ!」


は…?

あの男たち、何にもしなかったの?

あのあとはもう用もないと思って、誘った男全員のLINEをブロックしてしまったからなにもメッセージは来なかったけど、

実は抗議や愚痴などが送られてきていたかもしれない。


道理で奈々加がこんなにも付け上がるわけだ。

まぁ、この性格ならなにをしてもビクともしなかったのかもしれないけど。


「アンタの計画って薄っぺらいのよ。アタシのことを殺りたいのならもっと本気になったらどうなの?」


さも楽しそうにそう言われると、確かにあたしが復讐と言ってしていたことは、

奈々加になんの影響も与えていないように見える。


結果は、失敗ってこと。


むしろ悪い方に行ってしまった、有莉沙を怪我させる原因になったのがあたしなんて。



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