あたしをア・イ・シ・テ
「まぁ…、もうしないでね?あたしのためだとしても」
「わかってる」
そう言って顔を上げた唯翔と視線を合わせて、唇を重ねた。
なんだかすごい久しぶりな気がする。
顔を見合わせて笑いあって、幸せだな、なんて。
柄じゃないから口には出さないけど。
「そろそろ唯翔、病室に帰ったら?」
「そうだな。じゃあまたそのうち来るから」
「来なくてもいいよ?じゃね」
あたしがいつものように言うと、唯翔はあたしを軽くにらみながら
「ぜってぇ来てやる」
と言い残して車イスを運転して戻っていった。
あたしも、もう一眠りしよう…。