あたしをア・イ・シ・テ
「全部嘘!アハハハッ!!浮気の復讐?手伝い?私はただ唯翔先輩の周りの邪魔な女が消せればいいのよ!アハハハッ!」
ダメだ、もう、まどかに話は通じない。
あたしがもう諦め、唯翔の元に走り出そうとしたときだった。
「唯翔先輩は、アタシノモノ」
「あ…っ、あぁ…っ」
体の内部に冷たい金属の感覚。
待って?ありえないよね、そんな感覚。
唯翔が数メートル先に見える。
あと少しで…ねぇ…唯翔…
「芽衣!!!?芽衣!!!!!」
視界が揺れ、バタン、と地面に倒れる体。
お腹のあたりに手を当てると、べったりと赤いものが付いた。
血…チ…血…だ…
あぁ…もう体が動かないよ…
あのときと同じ感覚…
「ゆ……と…」
ねぇ、あたしは幸せになってはいけなかったの?神様。
唯翔があたしの名前を叫び続けるなか、視界は真っ暗になってあたしは静かに意識を手放した。