あたしをア・イ・シ・テ
「中学以来ですね!ほんとに!今度お昼一緒に食べませんか?またお話したいです!唯翔先輩のことも聞きたいですし~!」
ムフフ、と笑うまどか。
これは好都合だ。
サッカー部に仲間がいると、情報も入るしありがたい。
「あたしも話したいな!じゃ、今日は火曜日だから、木曜はどう?」
「はい!大丈夫です!私、屋上で食べたいです!」
「じゃ、決まりだね。あ、メールでLINEのID送っておくね」
「わかりました!あ、私空気入れ取りに来たんだった。怒られちゃう。じゃあ、先輩また」
「あ!待ってまどか!サッカー部あとどのくらいで、終わる?」
「もう片付け始めてると思いますよ!」
「そっかありがと、じゃあまたね」
「はい!また!」
まどかはあたしが散らかした所から、サッと空気入れと、サッカーボールを取ると部室から出ていった。
思わぬ収穫だ。
でもまどかには悪いことしちゃうね、友達を陥れようとすることに協力するかもしれないんだから。
まぁでも、まどかは結構正義感とか強い方だから、あたしの味方をしてくれるかな。
「そろそろ退散しようかな」
よいしょ、とパイプ椅子から立ち上がり、元のように畳んで立て掛けた。