あたしをア・イ・シ・テ



そして今日、ポストに入れた手紙と一緒に、数枚の写真を同封しておいた。


もう、完璧に浮気はバレている、という証拠になるだろう。


「あ~、良い朝!」


家につく頃、朝日が辺りを照らし始めていた。

あたしは自転車を止めて、玄関の扉を開けた。


「あれ、おねーちゃんおはよ。早いね」


あたしの家は、玄関を開けると斜め右に階段がある。

丁度、妹の夏芽(ナツメ)が大あくびをしながら下りてきた。


「うん、ちょっと走りたくてさ」


「あぁ~、昨日それ言ってくれればコンビニでシャー芯買ってきてもらったのにぃ」


「だって今朝思い立ったんだもん。お母さんたちは?」


「まだ寝てるよ」

現在中学3年生の夏芽は、もうあと数ヶ月もすれば受験だ。

なのに、まだ余裕がありそうなのは、さすがあたしの妹って感じ。

あたしも、受験だからと言ってナーバスになったりはしなかったから。

あたしはリビングに向かっていつもの席につき、夏芽はキッチンに行った。

後ろの棚から適当に菓子パンを取って、置いてあった雑誌を読む。



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