あたしをア・イ・シ・テ



もう追い詰められてどうしようもない奈々加は、真っ青な顔で言った。


「あ、あ、危ないで、す。先輩…」


あたしはそれまで浮かべていた笑顔をスッと消し、黒い笑みをした。


「コロサレタイノカナ?」

右手を奈々加の首に伸ばして、少し首を絞めてみる。


「や、やめ…」


息が出来ないほどじゃないだろうに、呼吸を荒くさせ、涙目になる奈々加。


あぁいい気味!

でもこんなのまだ序の口。


あたしは手を離さぬまま、話をすることにした。


「あたしの唯翔に手を出して、これから生きていけると思ってんの?」


ひくっ、と奈々加の顔がひきつった。

やっぱりそれか、とでも言いたげな顔。


「それ相応の覚悟は、あるってことだよね?ねぇじゃあ死んで?」


掴んでいる首ごと、頭を柵から出す。


「ぃ、ぁ…や…っ」


でも落としたいわけじゃないし、殺したいわけでもない。


こんなところで死なれたら、復讐もなんもあったものじゃない。


もっと苦しめ。

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