あたしをア・イ・シ・テ
「芽衣先輩はどうやって二人が浮気してるってわかったんですか?」
「唯翔から女物の香水の匂いがしたの」
「鼻いいんですね」
まどかに笑われて、あたしも少し笑った。
まどかがここまで味方になってくれると思わなかったな。
けど協力してくれるならありがたいし。
「唯翔先輩にはなにもしないんですか?」
「唯翔は…奈々加のことが好きで会ってるなら、仕返ししようと思ってる」
「そうですね…私も引っ掛かってて。唯翔先輩、見た目に寄らず真面目な人だと思ってたんですけど」
見た目に寄らずって。
あたしは、心の中で苦笑いした。
と、そこでチャイムが学校中に鳴り響いた。
「芽衣先輩、私にできることあったら言ってくださいね!」
「うん、ありがとうまどか!LINEするね」
またね、と手を振ってまどかと別れ、あたしは教室に向かった。