あたしをア・イ・シ・テ




―翌日。


「めーい~!おはよ~!」

車から降りるなりあたしに向かって手を広げてダッシュしてくるのはもちろん有莉沙。

今日は可愛いめの服装だから、あたしと並んでても平気だね。

かぶっちゃうとやだし。


あたしがそう冷静に分析するうちにも、有莉沙は近づいてきてて、あたしにあと一歩のところでつまづいた。


「きゃあっ!」


で、あたしがキャッチ。


「危ないから走るのやめなよ…」


「えへ、ありがと芽衣!」


これを高確率で、出掛ける度にやる。

もう慣れた、うん。


「じゃあ今日は~××駅まで行って、それから近くのショッピングモール!」

「あ、ってそっち行きの電車あと五分後にあるよ」


「それ乗っちゃお!」


と、またしても走り出す有莉沙。

もう、また怪我したらどうするの!


とか言いながら、あたしも走り出す。

久々のお出かけ、楽しもうっと!



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