土管巡り御一行様
と、その時あらぬ方向から猛烈なスピードで飛び出して来たヤツがいた。
「うっしゃあ!今日は間におーたぜっ」
辻べー達を見守るオレらの背後から飛び出して来たのはナオキだ。
ナオキ「へへっ、今日は行くでェ」
ゴール寸前の辻べー達の目の前でナオキは余裕の笑みを浮かべながらペタっと時計台にタッチした。
メンバー決定。
辻べー達の落胆の表情たるや、ムンクの叫び実写版のようである。
辻べー「あかん…やられてもーた…」
辻べー達はガックリ肩を落とし、走ってきた方向に向かいトボトボと歩きだした。さすがオレらの仲間だけあって掟を熟知している。文句を言うヤツはいない。
ムラカミ「決まったのォ、今日はまこっちゃんとナオキか。ほな行こかっ!もっちゃん」と、ムラカミはオレの肩をポンっと一つ叩くと、『入り口』に向かって歩きだした。
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