土管巡り御一行様
ムラカミ「まぁ、しょうもない事気にせんと、早よ行こうや」
と、ムラカミがナオキとまこっちゃんの肩を叩いた時だった。フェンスの端から黄色い声がした。
「上野くぅ~ん。何してんの~?」
同じクラスの真紀と和美だ。見事にハモってやがる。
オレらはビクッとして、慌ててドアを閉め、何事も無かったかのような顔を作った。上野君とはまこっちゃんの事だ。まこっちゃんは最近引っ越してきた転校生で、成績も良く運動神経もバツグンの上、男のオレらから見てもカワイイ系の顔をしているクラスのアイドルみたいなヤツだ。いや、学校のアイドルかも。朝まこっちゃんと登校すると、別のクラスの女子グループまで窓から顔を出して、一斉に「上野く~ん」とか「まことく~ん」とか声援を浴びて教室に入っている。ところがこのまこっちゃん、女子には興味が無いらしく、隣のクラスの可愛い女の子に手紙を渡された時も
「うるさいなぁ、こんなん持ってくんなや」
と、とても冷たくあしらうのだ。しかし冷たくしたらしたで、「うわ、上野君て男っぽーい」とか勝手に良いように解釈しちゃうもんだから、また人気が上昇してしまうのだ。んでもって、いつもつるんで遊んでいるのはオレらと決まっている。オレらが行くトコにはどこでも付いてくる愉快なヤツだ。
と、ムラカミがナオキとまこっちゃんの肩を叩いた時だった。フェンスの端から黄色い声がした。
「上野くぅ~ん。何してんの~?」
同じクラスの真紀と和美だ。見事にハモってやがる。
オレらはビクッとして、慌ててドアを閉め、何事も無かったかのような顔を作った。上野君とはまこっちゃんの事だ。まこっちゃんは最近引っ越してきた転校生で、成績も良く運動神経もバツグンの上、男のオレらから見てもカワイイ系の顔をしているクラスのアイドルみたいなヤツだ。いや、学校のアイドルかも。朝まこっちゃんと登校すると、別のクラスの女子グループまで窓から顔を出して、一斉に「上野く~ん」とか「まことく~ん」とか声援を浴びて教室に入っている。ところがこのまこっちゃん、女子には興味が無いらしく、隣のクラスの可愛い女の子に手紙を渡された時も
「うるさいなぁ、こんなん持ってくんなや」
と、とても冷たくあしらうのだ。しかし冷たくしたらしたで、「うわ、上野君て男っぽーい」とか勝手に良いように解釈しちゃうもんだから、また人気が上昇してしまうのだ。んでもって、いつもつるんで遊んでいるのはオレらと決まっている。オレらが行くトコにはどこでも付いてくる愉快なヤツだ。