教科書1ページ
「はい?」






「数学好きか?」








「いや、」









「はっきり言うなよ」


そう言って先生がははっと笑う







それにつられて私も笑うと








「葵、いい笑顔だな」



って







“そんなことないですよ”




そういう前に職員室に着いた






少し廊下より温度の高い職員室



コーヒーの香りがするから私は好きだ











先生の机に着いて宿題を置く









「よし、ありがとな」





そう言って優しく笑う先生












ドキ












「……ッ、し、失礼しました!!」







慌てて職員室を出る















「……何、ドキって………!!」







小声でそう呟いた












誰もいない廊下が妙に静かに感じて





余計に胸が高鳴る


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