海の見える丘で
訳ありの自分

新しい町で

あたしの目に映る景色が、流れるように変わっていく。


江川海空、16歳。


あたしは今、電車の中。



ある港町に向かっている。





高1の夏休み、突然お父さんの転勤が決まった。



お父さんが新しく勤める会社は他県だった。



やむを得ず、あたしたち家族は引っ越すことになった。





住み慣れた町を離れるのはそりゃイヤだったけど、お父さん一人単身赴任させるわけにもいかず、みんなで引っ越すことになった。






新しい場所で新しい高校生活を始めるのも悪くないか。




あたしはそう思い、こっちの高校を探した。




編入試験にも無事合格し、今はほっと一安心。




イメチェンでもしようかな?なんて考えてた。











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