海の見える丘で
駅に着いたあたしは、お母さんにもらっていた地図で新しい家を探す。



お母さんお手製の地図は、どうも見づらい。



「なにこれ~。こんなんで分かると思ってんの!?」



一人でぶつぶつ言いながら、とりあえず地図のとおり歩いていった。


でも、迷ってしまった。行き止まりだった。




いつのまにか太陽は西へ。



「み~く~!!」




あたしが困っていると、お母さんの声がした。




「こっちよ~!!こっち!早く来なさ~い!!」




お母さんは、あたしが今いる場所から少し離れた家にいた。




「お母さん、あんな地図じゃわかんないって。」


会うなりあたしは文句。


「あらそう?ごめんなさいね。」


軽く流すお母さん。



まったくもう。



「じゃあ今日は海空も疲れてるだろうし、ご飯食べたら寝なさいね?」



荷物運びは終わったらしい。



「はぁ~い。」



あたしは家に入っていった。



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