キセキ ーEverlasting love
まぁ、何はともあれ遅刻じゃなくて良かった良かった!!

始業の時間まで10分。

まだまだ余裕だ。


……さっきの私の走りを返して欲しい。
いや、私自身のせいでもあるんですがね。



「あ、そういえば!
クラス替えの紙見たよね?! 私たち4人、また同じクラスだよ!!」


4人。
俗に言う、『いつメン』。

またみんなと同じクラスなんて嬉しすぎる!


そう言って微笑むと、さっきのあだ名のことは忘れたように微笑み返してくれた。


……うん。
黙ってたらカッコいいのにな。やっぱりイケメンの無駄遣いだ。



「おはよう、詩音。 やっぱり今日も元気だね」


突如後ろからかかった声。
すぐに誰だかわかる、落ち着く声。

『いつメン』の一人、相川なのみだ。


「おはよっ、なの〜♬」


そう言ってギュッと抱きつくと、よしよしと頭を撫でてくれる。

なのに撫で撫でされるの、落ち着くなぁ……



「一翔はまだなの??」


私の頭に手を乗せたまま京に尋ねたなの。
そーだよね。
一翔、学校来るのいっつも早いもん。


ヤバい。
なんだか心配になってきたぞ。


「まぁ、始業まであと1分しかないもんな。
一翔が遅刻したこと今までないし…」


京からのさらなる追い討ち。


ねぇ、大丈夫だよね??







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